【最終章】まさしの鼻毛 calendar 2018年02月01日 まさしの病状はますます悪化してきた。 そのスピードはよしはるが鉛筆削りで鉛筆を削るぐらいの早さで進行してた。 まさしが水虫になったことはまたたくまに広まっていった。 鳥取県南部に住むあのとぅぁ むらさんまで知っていた。 まさしは最後の時をひとり楽しんでいた。 大好きなぽん酢を飲みながら、サバの味噌煮を美味しく頂いていた。 そんな時、病室に誰か入ってきた。 親友といえるかどうかは分からないがいずれはサンマと大根おろしというぐらいのベストマッチなるだろうと近年ささやかれているまさひろが入ってきた。 そしてまさひろはこう言った。 「まさし、お前に会えて本当によかった。お前から学んだことはいろいろあった。イボ痔と宇宙の広がりとの関係性。大根おろしはなぜ時折、恐ろしく辛い一面を見せるのか。なぜみち子はみち子なのか。」 そしてまさひろはお土産に持ってきたもやしを差し出した。 まさしは感動で鼻息ムハムハだった 突然まさしの容態が悪化した。 「ムハッ!ムハボゲッ!」 すぐに医者を呼んだ。ちなみに医者の名前はまさひでだ。 医者は言った。 「水虫が思った以上に早く進行している。もういつ息をひきとってもおかしくないでしょう。」 「ど…ど…どっせ い!!」 2007年12月31日 まさし 永眠 翌日まさしの葬儀が行われていた。 葬儀は土葬で、よしはるの家のジャガイモ畑に埋められることになった。 まさしの葬儀にはたくさんの人が訪れた。 よしはる まさひろ つとむ みちひで よし子 みち子 まさはる…などなど、たくさんの仲間が訪れた。 そして、よしはるが最後のまさしのお別れの手紙を読みだした…。 「まさし…思えばいろんなことがあったな…。町ゆく人々にごま塩をかけたり、徹夜してきんぴらごぼうのほどよい甘さについて語りあったり、イボ痔と地球温暖化の関係性について語りあったり。色々なことがあったな…でも、もうそんなこともできないな…。だけど…… まさしはいつまでもみんなの心の中をまるで味噌汁の中に浮かぶワカメのように飛び回っています!!」 そしてまさしは土葬するための正装に着せかえられていた。 ランニングシャツと半ズボンに手袋をはいて。 そしてよしはるがまさしを抱きかかえ、掘っておいた穴の中に落とした。 穴の中にはぎっしりとかつおぶしがしきつめられていた。 そしてよしはるが土をかけようとした瞬間… 「も…も…もっふぇ い!!」 2008年 1月1日 まさし 復活 その時、まさしの左の鼻穴からは数本の鼻毛が、エレガントに飛び出していた。 まさしの鼻毛、完結